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小田原の中にある大事な日本の歴史~明治・大正編~ [小田原散歩~文化財・史跡編]

お店で、東京の板橋から来たお客様に、小田原
の観光でいいところと聞かれたので、箱根板橋
のお話をしました(^^♪ちょうど、先日の日曜日、
箱根板橋にある、古稀庵と皆春荘に行ってきた
ので、いろいろとお話させていただきました♪
20190728_153254.jpg
*古稀庵の敷地は、あいおいニッセイ同和損保
小田原研修所となっており、毎週日曜日の
10:00~16:00、入場料100円で見学
できます。

古稀庵は、明治の元老であり、第3・第9代
内閣総理大臣の山縣有朋(1838年天保9年~
1922年大正11年)が70歳の寿賀を迎え、
古稀庵と名付けて終の棲家とされた所です。
1904年から1922年(明治40年から
大正11年)まで使用されました。現在は、
庭園のみ残っています。

本邦初の自然主義的和風庭園の築造に心血を
注がれたとのことです。建物は、大正12年
の関東大震災で被災損傷したのち、嫡男伊三郎
が栃木県の山縣農場に移築、保存されています。
山縣農場http://www.general-yamagata-foundation.or.jp/construction.html


古稀庵のすぐ上には、皆春荘があり、こちらは
第23代内閣総理大臣の清浦圭吾の別邸として
建てられましたが、清浦圭吾は、その後、ここ
を離れ、大正3年に隣接する古稀庵と称される
山縣有朋の別邸の別庵として編入されました。
こちらは、建物も残っています。

皆春荘は、毎週木曜日~日曜日及び祝日の
11:00~15:00変更する場合もあり。
入場無料となっています。


古希庵には、夫人のために、古稀庵の海側に
暁亭という建物も建てられましたが、こちらは、
箱根湯本ホテル(建物部分)と旅館吉池
(お茶室部分)に移築、保存されています。
暁亭 https://www.hakonenavi.jp/spot/1188
旅館吉池 https://www.yoshiike.org/garden/guide_map/info_02.html


明治の小田原は、東京・横浜から比較的近くに
位置することから、湘南地区の別荘地の優位を
占めるようになりました。
小田原城址は、皇室御用邸となり、山縣有朋は
板橋丘陵上に古稀庵をつくり、大正になっては
閑院宮邸も置かれ、政治家、軍人、実業家、
文人の別荘が軒をつらねました。
谷崎純一郎、加藤一夫、北原白秋らが小田原に
在住したのはこの頃のことです。


あの、坂の上の雲で有名な、秋山真之は、ここ
小田原が終焉の地となっています。
古稀庵に山縣有朋を訪れ、知人宅で亡くなった
とのことです。
清閑亭のブログに書かれています。
https://machien5.exblog.jp/14149376/


徳富蘇峰は、「公は古稀庵に閉居していても、
天下をして政治の中枢が恰も小田原にあるが
如き感をあらしめた」と記しています。

これだけ云われている方なので、評価は、
いろいろで、良くも悪くも、近代日本の制度造
りに関わっています。ただ、日本だけでなく、
海外にも見聞を広め、日本の将来について考え
ていたのは、事実のようです。

大正の頃には、法律、教育、官僚、軍、経済、
交通その他の社会のシステムが、ひととおり
揃って、一つの到達点に達した感があると
思います。個人的には、そんな時代だからこそ、
山縣有朋の居る小田原の古稀庵に多くの人が、
相談に来たのではないかと思ったりします。
何となく今に通じるところがあるような気が
します。

今でも、ずっと、その場所から様々な方が、
日本の未来を気にかけてくださっているような
気がして、時々、古稀庵を訪ねてみたくなります。
何となくこの場所は、来客者を温かく迎えて
くれるような気がします。そして、訪れる人に
安らぎとともに、新しいアイディアを、与えて
くれるような気がします。

もちろん、それを活かし実現するのは、
あくまでも今を生きる自分自身ですが。



夏でも涼やかで時々、訪れたくなる小田原の
隠れた名所です。今の時代だからこそ、訪れる
価値のある場所だと思います。

時々、小田原の名所・史跡についても書いて
いきたいと思っています。


*参考資料 古希庵、皆春荘パンフレット、
立木望隆著 小田原史跡めぐり

いつもご覧いただき、ありがとうございます。
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